離島留学生インタビューその８

今回答えてくれたのは結生。

人情に厚く、信念に熱い男です。

・どうして普通科？

園芸には特に興味が無くて、島で暮らしたい気持ちが強くて普通科にしました。

・久米島高校の強みは？

色んな性格の子と関わる機会がたくさんあること。

僕たちは都会でずっと育ってきて、島の子は島の子同士で育ってきて、高校で色んな性格の子とで会って色んな価値観を持った人たちと関わることが出来るのが久米島高校の強みだと思います。

・部活動は？

高一までは野球部でした。でも部員がぼく一人になってしまって、正直心が折れました...

高一の冬に辞めて、同級生の寮生のほとんどがテニス部に入っていたのでテニス部に入りました。

・テニス部はどうだった？

そもそもテニスというスポーツ自体僕は経験したことがなくて、正直右も左も分からない状態だったけど、部員が全員寮生だったということもあり楽しみながら自分なりに上達することが出来たと思います。その甲斐あって総体では沖縄県ベスト8に入ることができたので、本当にテニスをしてよかったと思います。

・学校行事は？

一番思い出に残ってるのは体育祭ですかね。エイサーとか空手とかを体育祭でやるので、学校行事でその文化に触れられるのは本当に良かったなと思います。

・じんぶん館の特徴は？

寮生活は全部そうだと思うんですけど、自分で洗濯とか掃除とかをやる事を通して、自分を成長させることができることがいいですね。

・寮生活の楽しいところは？

帰ったら絶対友達がいること。時間を重ねるごとに家族っていう認識になってくるけど、最初の頃は友達とお泊まりしてる感覚が強かった。それが楽しかった。

・寮生活で困ったことは？

洗濯機とか乾燥機は3台しかないし、自分がやりたいときに誰かが使っててできないとか、そういうのは困りました。仕方ないことではあるんですけど笑

あとは風呂に入りたいときに埋まってるとか、大浴場とかだったらいいんですけど、そうじゃないんで...

水回り関連が、僕は困ることが多かった。

・ココだけの話ってある？

自分が洗濯物回してるのに止められたとか、ぼくもそれをやり返してしまったりとか、寮だとそういう人間の本性が分かります。

乾燥機を開けてすぐは乾いてるように感じるけど、時間が経つとまだ濡れてて、そこでいざこざが起きたり、そういうところで人間関係が崩れかけたこともありましたね。

・そういうトラブルの時はどうするの？

寮生同士でトラブルがあったときは、僕は自分から正直に相手に説明して話し合いをしたりしました。その後自分がしたことを振り返るとやはりくだらないことしてたなって毎回のように思います。でもこういう出来事を通して、人と関わることの難しさや、大切さに気づくことが出来たと思っています。

・地元を離れて寂しさはあった？

久米島に来た3年前の3月、空港に家族とかみんな来てくれたんですけど、それまで弟との距離を感じてて、だけど保安検査場抜けたあとに振り返って手を振ったら弟がめちゃくちゃ手振り返してくれてて、それで泣いちゃいましたね。

・どうやって乗り越えた？

一人暮らしじゃないんで、やっぱり同級生がいるっていうのは大きかったですね。

ホームシックみたいなものはなかったですね。

・島に来て想像とのギャップはあった？

いい人ばっかりだと思ってたけど、もちろんそうじゃない人もいて、沖縄の人はみんな優しいっていう考え方だったから、それはちょっと違ったのかもしれないですね。色んな人がいるっていうのを知ることが出来ましたね。

・島親さんはどうだった？

いつも僕らのこと気にかけてくれてて、同級生男子の寮生全部で5人いるんですけど、ご飯食べるときは「みんな連れてきたら？」って言って誘ってくれたり、自分たちに良くしようとしてくれたことが嬉しかったですね。

・3年間で成長したところは？

やっぱり親元を離れて生活するんで、何をやるにしてもまずは自分が決断しないといけないんで、3年前は親に頼ってた部分があったんですけど、そういう意思決定が出来るようになったのは成長かなって思います。

・自分の子どもには離島留学させたい？

させたいですね。自分が親になっても色んな環境で色んな体験をしてほしいって思うし、もっと自分も色んな場所に行って色んな体験をしたいって思うので、こんな素敵な体験を自分の子どもにもしてほしいなって思いますね。

・未来の久米高生へメッセージを！

久米島で自分は3年間通して色んな経験をして、これからの人生に絶対活きていくことだと思うから、みんなにも経験してほしい。これが自分の中では正解だと思ってるけどたくさんの選択肢があるから、久米島に限らず行った場所を自分の人生の正解に出来るように、今から行動していくことが大事だと思いますね。