久米島高校の総合学習「まちづくりプロジェクト」では、高校生自身が地域の課題解決にチャレンジをします。
1年生の1学期は、まず久米島について「学ぶ」時間。
毎回3名の講師を招待し、生徒はそれぞれ話を聞きたい講師を選択します。
第2回の7月10日(水)。
この日は、久米島町ドリーブチャレンジの嘉手刈亜由子(かでかるあゆこ)さん
久米島町集落支援員の池原久美子(いけはらくみこ)さん
久米島博物館学芸員の宮良みゆき(みやら)さん
を招待し、お話を伺いました。
今日は、宮良みゆきさんの講演内容について紹介をしていきます。
講師プロフィール
宮良みゆきさん。
高校の時、工芸(手作りのもの)が好きで東京女子芸術短期大学に入学。
大学で初めて東京暮らし。
その時に沖縄には地産の工芸品がたくさんあることに気付き、祖母のやっている久米島紬を継ぎたいと思い、沖縄県立芸術大学で織物を学ぶ
ちょうど久米島博物館オープンの年に卒業だったため、学芸員をしながら織物をしようと思い、久米島に移住。
両立は難しかったため、現在は紬を織る人々を支える仕事をしている。
久米島紬の現状の課題
久米島紬には、現状抱えている課題がたくさんあります。
- 久米島紬は主に着物に加工されるが、現在、着物を着る人が少なくなっていて、着物産業自体の需要が減少していること
- 久米島紬の原料は、絹、つまり蚕の繭から糸を得ているが、着物一つに蚕が2,700個必要で原材料の確保も難しいこと
- 現在90人の織子さんがいるが、大多数60代。後継者不足。
- 生産者が減ると生産数が減り、売る数も減り、徐々に衰退してしまうこと
- 最近は科学技術で早くできて安いものも増えたが、一つの反物をつくるまで原材料の確保から早くて3か月かかること
今取り組んでいること
今はこんな取り組みで久米島紬の支援をしています。
- 久米島紬技術の伝承を支援
- 久米島紬の理解者、支援者を増やすために展示会や講座を開催
- 久米島紬を身に着ける機会を増やすこと
刀剣乱舞の人気で外国人観光客が日本刀を買いに来るようになったり、刀剣乱舞の人気で日本刀の展示会に若い女性が殺到したり、「君の名は。」のおかげで同じ組紐が欲しいと注文が殺到したり、日本の伝統工芸品がブームになることはしばしばある。
久米島紬ももっといろんな人に体験をしてもらって、その良さを感じてくれたらなと思います。
最後は着物の試着会も実施しました!